yodare独り言 後小路のはなし
白石市武家屋敷のある、西益岡町武家屋敷通りが「後小路」と呼ばれていた頃のことを記憶している方はおいででしょうか?
社長の記憶の中にすら、わずかしか残されていないようです。
瓦屋根ののった土塀、そして屋根のある門、庭を流れる掘り割りを境に2棟の建物とお蔵がひとつ。
石灯籠と四季折々様々な花を咲かせる木々のある、日本の庭。
それらは色々な理由でひとつ、ひとつ姿を消して今の風情になっています。
角館と白石、比べてはいけませんが。
昨年ついに、秋田の観光名所となっている角館武家屋敷を訪れる夢がかないました。
同じ消防法によって、角館では武家屋敷が守られ、白石では取り壊さざるを得ないようです。
年を経た大木は、角館では屋敷のシンボルとして大切に保護されますが、白石では日照の問題と倒壊の危険により、伐採を余儀なくされてしまいます。
武家屋敷周辺の景観を保つため、角館では建設物や道路に行政も市民も注意を払っていますが、白石では個人の努力だけが頼りかもしれません。
黒塗りの塀が続くお屋敷の景観を見ながら、それらを守り続けている目に見えない力の、ある種「凄み」を感じて立ちつくしてしまいました。
アパート建設、コンビニ出店のお誘いに
「ここに、とんでもない色のアパートを建てたら申し訳ないじゃないの!」という前所有者の言葉をあと少しの間、守りきれるでしょうか?